それではファンダメンタルズ分析の肝はどこなのでしょうか?ファンダメンタルズが良い国の通貨を買い、ファンダメンタルズが弱い国の通貨を売れば簡単に利益を上げられそうですが、実はそれほど簡単なものではありません。なぜかというと、ファンダメンタルズにもいろいろあり、すべての分野が優れている、あるいはすべての分野で劣っている国というのは稀だからです。たとえば新興国のように経済成長率は高いがインフレも高い国と、先進国のように経済成長率は低いがインフレも低い国の、どちらのファンダメンタルズが良いかというのは、一概には言えません。その時々の市場の関心によって評価が変わってくるからです。

したがって、ファンダメンタルズ分析をもとにトレードをするには、市場がどのファンダメンタルズに注目しているかを正しく理解する必要があります。いくら良い経済データが出ても、市場の関心の圏外であれば相場には影響しないものです。逆に、市場が注目している分野であれば、ほんのわずか変化しただけで相場は大きく動きます。

市場の関心がどこにあるかをつかむには、市況コメント(相場の状況へのコメント)を地道に読み込むのが王道です。多くの参加者が関心を持っている材料は市況コメントに繰り返し話題として取り上げられるので、毎日読んでいるうちにやがて市場の空気がわかるようになります。最初はロイターやブルームバーグの市況記事を読むことから始めるといいでしょう。

市場の関心